インテリア好きに火がついた瞬間。
みなさま、おはようございます。Akikoです。
突然ですが、みなさんには「エポックメイキング」な出会い
したことありますか?
自分のこれまでの考え方などがガラッと変わるような衝撃的な出会い。
それは、人によっては、相手が人であったり、できごとであったり、景色であるかもしれません。
私は、インテリアに対して、そんな出会いをある場所で体験しました。
私はこれまでいろいろな仕事を経験してきました。
ブログやプロフィール欄でご紹介してきたように、
航空会社企画部、ドイツのワイン会社秘書、ドイツ物販店舗の再建責任者
ディスプレイグッズとアーティフィシャルフラワーのメーカーのプランナー、
レストラン事業会社のマーケティングプランナーから経営企画室の取締役として
人事考課の設定や労務既定の刷新、企業理念の起草まで…。
まったく脈略のない経歴のようですが、これらを支えている「軸」があります。
それが「美しいものと、楽しいことが好き」ということ。
航空会社の企画部ではホームページの企画をしたり
ドイツの物販店では、ヨーロッパのブランド商品をいかに美しく見せて
お客様に買っていただくか思案に暮れ、
アーティフィシャルフラワーやディスプレイグッズはインテリア関連商品なのでいわずもがな、
レストランもインテリアやわくわくするようなマーケティングを考えるのが仕事でした。
直接的な仕事にしていなかったにせよ、私の頭の中は
「素敵なインテリア」でいっぱいでした。
それは子供のころから少女向けの雑誌の広告などで見かけるインテリアの記事や写真をスクラップにしていたほど。
今思ってみても、なぜ「インテリアを仕事にする」という考えが浮かばなかったのか?
本当に不思議です(笑)。
さて、そんな私が、自分の美的センスに「カツ」を入れ直した
エポックメイキングな出来事……。
それは、ドイツで暮らしていた20代前半のこと。
ドイツの人って、ファッションにはあまり関心がないみたいなのですが
(ごめんなさい、でもそう見えました…(笑))
インテリアやお花のセンスが素晴らしいのです。
「そのへんのおばあちゃん」みたいな素朴な市場のお花屋さんが、ささっと、
ものすごくセンスのいい花束を作ってくれたり、
ドイツのオフィスは素晴らしくモノが少なくて
ちょこっと飾ってあるものもユーモアがあったり、センスが光ったり。
空間の演出の仕方がとても上手です。
それは、ヨーロッパの長い歴史の中で培われたものなのでしょうね。
日本人の着物選びのセンスが独特の美学があるように。
そこに、「用の美」が徹底された現代的なモノとの調和を取るのも上手です。
私が住んでいたハイデルベルクという街は、800年前に建てられた古城がそびえたつ
風情ある街です。
そこに、この町最古のカフェ「Knoesel」(クヌーゼル)があります。
私はここのケーキが大好きで、一人でお手紙セットや本を持ち込んでは
ゆっくり過ごすのが好きでした。
このカフェが、リニューアルするということで、しばらく閉店していたのですが、
新しくなったカフェを見てびっくり!
(あまりの衝撃で、元のインテリアがどんなだったか、全く覚えていません(笑))
大ぶりの唐草模様のカーテンと、色を反転したソファ。
この「ゴールド×ネイビー」のファブリックに、深いマゼンダの壁紙を持ってくるという…。
そして、ブラックで統一した額縁がきりっと空間を締めています。
これですよ!
日本から友人が遊びに来ていて、記念撮影。
いつも一人で来ていたので奇跡の証拠写真です。
私の若さにビックリ! じゃなくて(笑)、
この色彩センス。脱帽! 参りました!
まさに、頭をガツーンと、殴られたような衝撃でした。
私自身のインテリアセンスがまだまだ「ヨーロッパ”風”」でしかないことに
あらためて気づかされました。
こういう大胆な色合わせをしているのに、落ち着く空間になる。
レストランの色を決める時に、よく「赤は回転率を上げる」とか「寒色系は食事を美味しく見せない」とかいう、「知識」がありますが、
”そんなの関係ねー!” とか言われそうな、圧倒的なセンス。
もの凄い計算された美学があるのでしょうね。
でも、きっと数百年、あるいはそれ以上の歴史で染みついているセンスで、
ささっと選んでしまうのかもしれません。
ソファの上部の木部は、カーテンに合わせてゴールド。
額の絵の中にゴールドを入れることも忘れません。
今思えば、もっとカフェやレストランめぐりをしておけばよかったと思いますが、
当時はまだ20代前半。
「デキル仕事人間になる」ことで頭がいっぱいでした。
でも、こうして数年過ごしたことできっと知らずの内に少しは体に染みこんでいる
センスの”かけら”はあるのかもしれません。
インテリア関係で、ファブリックの専門家である友人がわが家に来たとき
「ヨーロッパに住んでいたことあるでしょ」
と、開口一番に言われたことがあります。
きっと、彼女はインテリアのプロなので、私の中の「かけら」を見つけてくれたのでしょうね。
みなさまも、エポックメイキングな出会いがありますように!
今日も素敵な1日を。
schenes Tag noch!
text by Akiko Sekiguchi
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