ドイツのエクステリア事情と公共心
おはようございます! Akikoです。
先日のブログで、ドイツのことを書いたときに大きく脱線しそうになりました。
理性を取り戻し(笑)、本題に留めましたよ(^^)。
ので、今日は一旦削除した「脱線」のお話をしたいと思います。
インテリアに興味のみなさんは、きっと「外観」つまりエクステリアや
ガーデニングに興味をお持ちの方もいらっしゃいますよね。
マンション暮らしでも、ベランダにお花やグリーンを置いて楽しんでいらっしゃる方も
多いと思います。
さて、今日はドイツの外観事情です。
私が暮らしていたのが随分前のことなので、もし変わっていたらごめんなさい!
以前、私がドイツのハイデルベルクという街に住んでいたというお話をしました。
800年以上前に建立された、古城・ハイデルベク城。
その眼下に広がる街は、全体的に統一感があって、美しい街並みです。
ちなみに、京都にもある「哲学の道」の元祖は、ここハイデルベルク。
哲学者ゲーテも散策したと言います。
ハイデルベルクには大学があり、学問の街としても名高いのです。
ドイツはこの町に限らず、全般的に厳しい景観条例があります。
とくに旧市街と言われる街のかつての中心部は、どの都市も何らかの規制があり、
そのおかげで、美しい景観が保たれています。
さて、私が暮らしたこのハイデルベルクには、こんな決まりがありました。
◎ 窓枠は白!(歴史的建造物で、元の色が白でない場合は特例)
◎ 外に飾る花の色は、ピンクか赤!
植木鉢などでお店や家の外に花を飾るときも、市に申請をして、チェックを受けます。
枯れているのは問答無用で、近隣の方から通報されます。
へー、暮らしにくそう…
と思う方もいるかもしれませんね。
でも、こういう厳しいルールを守れる人だけ、この町に住んでくださいよ、ということなのです。
ですから、街の人の意識も高く、同じ目線で暮らしているという気持ち良さがあります。
こんな感じに、窓枠は白。花は赤かピンク、で統一されています。
こちらは前回ご紹介した、カフェの外観。
こちらも窓枠は白。お花はピンクと赤です。
自分の家なんだから、自由にさせて! という方。ノンノン。
どうぞ家の中はご自由に。でも、家の外は、街を歩く人が見る「公共」ですよ。
それでもご不満なら、規定の少ない旧市街の外で暮らしてくださいね…と言われます。
なかなかに規律が大好きなドイツ人らしいですよね。
でも、壁の色がさまざまであっても、こうして窓枠がきりっと白で統一されているだけで
街としての一体感が生まれるなんて、素敵ですよね!
そしてもちろん、音にも規制があります。音量規制。
ドイツ人が粋なのは「子供の声は騒音ではない」という規定が組み込まれていることです。
ですから、子供の声にクレームをつけるなんて、ナンセンス。
「保育園うるさい」「幼稚園建てるな」
こういうクレームは、ドイツでは基本的に受け入れられません。
幼稚園児と保育園児を抱える母としては、涙が出るほど愛を感じる規定です。
もちろん、日本には日本の良さがあります。
けれども「環境」「景観」「公共心」と言う点で、どうしてもドイツは良かったなと
思う時が多いのが現状。
大好きな日本。
ドイツ人も大好きな日本。
もっともっと、その良さが伝わるように、街並みも変わっていけばいいな。
子供を地域みんなで、暖かい目で育てていた、かつての日本(たぶん…)に近づくといいな。
私が独立してから、地域再生や街づくりのお手伝いをしたのも、
こういった経験に基づいています。
インテリアや整理収納でおうちをきれいにすることも
街をきれいにすることも
空間演出であることには変わりません。
自分のおうちが整ってきたとき、どうか外にも目を向けてみてくださいね。
ゴミを一つ拾ってみる。
お花をきれいに飾ってみる。
できることを少しずつ。それがいつしか、みなさんの住む街を美しくすることに繋がります。
市民の民度が上がり、街が美しくなれば
住む人のモチベーションや、街としての一体感が生まれ、愛情が育まれます。
そんな街に生まれ育った子供たちは、きっと故郷を誇りに思うでしょう。
おうちの中から好循環を作り出すって、素敵です。
私も、そしてあなたも。
ひとりでも多くの方が、「ステキ発信源」になりますように!
今回はちょっと社会的なテーマになってしまいました。
最後までお読みいただき、ありがとうございます!
今日も素敵な1日を。
schoenes Tag noch!
text by Akiko Sekiguchi
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